修理相談の前に

電動シャッターが途中で止まる・閉まらない原因と対処法

原因の見分け方、自分で確認できること、業者に頼む目安と費用まで

公開日:作成:日本シャッターサービスセンター更新日:
途中の高さで止まった電動ガレージシャッターのイメージ
イメージ画像(AI生成)

電動シャッターを閉めようとしたら、途中で止まってしまった。ボタンを押し直しても下りてこない。夜になってもガレージや店舗を閉められないと、防犯面が心配になります。

電動シャッターが途中で止まる原因は一つではありません。障害物を検知する安全装置が働いているだけのこともあれば、停電やブレーカー、リモコンなど操作側の問題、さらにシャッターの内部でカーテンが乱れて巻き込まれている「乱巻き」や、開閉機の不具合まで、さまざまです。原因を確かめないままボタンを押し続けたり、手で引き下げたりすると、症状が悪化したり、思わぬけがにつながったりします。

この記事では、電動シャッターが途中で止まる主な原因と見分け方、ご自身で安全に確認できること、業者に依頼したほうがよい状態と費用の目安を、日本シャッターサービスセンターの施工事例を交えてまとめます。

電動シャッターが途中で止まる主な原因

電動シャッターは、開閉機(モーター)が巻取りシャフトを回し、スラットをつないだシャッターカーテンを巻き上げたり下ろしたりして動きます。どこか一か所に問題があると、途中で止まる・閉まらないといった症状が出ます。

電動シャッターの各部の名称を示した図

① 障害物を検知して止まっている

多くの電動シャッターには、閉まる途中で人や物に触れたときに止まったり、反転して上がったりする安全装置が付いています。座板(シャッターの一番下の部材)に付いたセンサーや、開口部をまたぐ光電センサーなど、方式は機種によって異なります。

閉める途中で毎回止まる・少し上がって止まる場合は、この安全装置が反応している可能性があります。開口部の近くに荷物や植木鉢、雪や落ち葉などがないか、センサーの前を何かがふさいでいないかを確認しましょう。安全装置は事故を防ぐためのものです。止まるからといって外したり、ボタンを押し続けて無理に閉めたりしないでください。

② 電源・ブレーカー・停電

停電やブレーカーが落ちている場合、電動シャッターは動きません。落雷や大雨の後、ほかの家電を同時に使ったときなどに起こりやすくなります。

また、停電から復旧した後に、すぐには正常に動かない機種もあります。停止位置の確認や復旧操作が必要なことがあるため、取扱説明書の「停電時」「停電復旧後」の項目を確認してください。別の機種の復旧方法をそのまま試すのは避けましょう。

③ リモコン・操作スイッチの不具合

リモコンの電池切れや、受信部の不具合、壁の操作スイッチの接触不良など、操作する側の問題で反応しないこともあります。リモコンでは動かないのに、壁のスイッチでは動く場合は、リモコン側の問題が疑われます。電池交換で直ることもありますが、リモコンの登録のし直しなどが必要な場合は、機種の説明書や施工店に確認しましょう。

④ 停止位置の設定がずれている

電動シャッターは、全開・全閉の位置を記憶したり、スイッチで検知したりして止まる仕組みになっています。この設定が振動や経年でずれると、「いつも同じ高さで止まる」「最後まで閉まらない」といった症状が出ます。設定の調整は機種ごとに方法が異なり、誤ると巻き過ぎなどの原因になるため、業者に依頼するのが安全です。

⑤ 連続運転による過熱保護

開閉機には、短い時間に何度も開け閉めすると、モーターを守るために一時的に止まる機能を持つものがあります。動作確認のつもりで何度もボタンを押した後に動かなくなった場合は、この保護機能が働いている可能性があります。しばらく時間をおくと復帰することがありますが、過熱が原因と決めつけず、説明書の案内に従ってください。

⑥ 乱巻き・物の巻き込み

シャッターカーテンがきれいに巻き取られず、ケースの中で乱れて巻かれてしまう状態を「乱巻き」と呼びます。物を挟んだまま開けた、強風でカーテンがあおられた、ガイドレールから外れかけていた、といったことがきっかけで起こります。

乱巻きが起きると、カーテンがケースの中でつかえて、途中で止まったり、開けも閉めもできなくなったりします。外から見ただけでは分からないことも多く、無理に動かすとスラットやガイドレールを傷めるため、早めに相談してください。

⑦ 開閉機や部品の劣化

長く使っている電動シャッターでは、開閉機の内部の部品や、動力を伝えるチェーンなどがすり減り、力が足りなくなったり、動きが不安定になったりします。「動き出すまでに時間がかかる」「以前より音が大きい」「動きが遅くなった」といった変化は、部品の劣化のサインかもしれません。開閉機の交換が必要か、部品の交換で済むかは、現物を確認して判断します。

症状から考えられることの切り分け

同じ「途中で止まる」でも、止まり方によって疑われる原因は変わります。以下は相談時に確認する項目の例です。症状と原因が一対一で決まるわけではないため、目安としてご覧ください。

電動シャッターの症状から考えられることを整理した図
  • 閉める途中で止まる・反転する: 障害物の検知が働いている可能性。開口部の物やセンサーの前を確認する。
  • 毎回同じ高さで止まる: 停止位置の設定のずれや、部品の不具合の可能性。業者による調整が必要。
  • 停電やブレーカーの後から動かない: 復旧操作や停止位置の確認が必要な機種がある。説明書を確認する。
  • 大きな音がして止まった・カーテンが傾いている: 乱巻きや部品の破損の可能性。すぐに使用を止めて相談する。

自分で確認できることと手順

途中で止まったときは、まずシャッターの下に入らない、ボタンを押し続けないことが大切です。そのうえで、次の順番で見える範囲を確認してください。脚立に上ったり、カバーを外したりする必要はありません。

手順 確認すること ポイント
① 操作を止める これ以上ボタンを押さない 何度も押すと過熱保護や巻き込みの悪化につながる
② 開口部の確認 荷物・植木鉢・雪・落ち葉などがないか シャッターの下には入らず、離れた位置から見る
③ センサーの確認 光電センサーの前をふさぐ物や汚れがないか 拭く場合はシャッターが動かない状態で行う
④ 電源の確認 ブレーカーが落ちていないか、停電していないか 分電盤の該当するブレーカーを見る
⑤ 操作機器の確認 リモコンの電池、壁スイッチで動くか 別の操作方法で動けば操作機器側の問題の可能性
⑥ 状態の記録 止まった位置、音、直前にあったこと 写真は離れた安全な場所から全体を撮る

【やってはいけないこと】

  • 止まったシャッターを手で引き下げる、持ち上げる(スラットやガイドレールの変形、巻き込みの悪化につながる)
  • 安全装置やセンサーを外す、ふさいだままにする(人や車を挟む事故の原因になる)
  • シャッターケースや開閉機のカバーを外して内部に触れる(巻取りシャフトやばねには強い力がかかっており、感電やけがの危険がある)
  • 型式の違うシャッターの復旧方法やリセット方法を試す(設定がずれ、症状を悪化させることがある)

業者に依頼すべきケースと費用の目安

確認しても動かない場合や、次のような状態のときは、無理をせず専門業者に相談してください。

物を巻き込んだ・乱巻きが疑われる

物を挟んだまま開けた後に止まった、ケースの中から異音がした、カーテンが傾いている場合は、乱巻きの可能性があります。ケースの中でスラットが重なっていることがあり、修正にはケースを開けての作業が必要です。

毎回同じ位置で止まる・最後まで閉まらない

停止位置の設定のずれや、部品の不具合が考えられます。設定の調整は機種ごとに方法が違うため、メーカー名と型式が分かると相談がスムーズです。

動きが遅い・音が大きい・動き出しが不安定

開閉機やチェーンなど、動力を伝える部品の劣化が疑われます。完全に動かなくなる前に点検すると、修理で対応できる範囲を確認しやすくなります。

修理費用の目安

参考として、作業内容ごとの費用の目安は次のとおりです。

修理内容 費用の目安(税別)
障害物感知装置・センサーの調整、交換 15,000〜50,000円
停止位置(リミット)の調整 15,000〜30,000円
乱巻きの修正 20,000〜50,000円
リモコンの追加 30,000円(1個ごと)
制御基板の交換 30,000〜80,000円
開閉機(モーター)の交換 80,000〜150,000円

※上記は目安です。シャッターの種類・大きさ・設置状況、部品の取り寄せの有無によって変わります。別途、基本料金や当日対応・夜間対応の料金がかかる場合があります。正確な費用は、現地で状態を確認したうえでお見積もりします。

当社の施工事例:江戸川区の電動シャッターの乱巻き修正

日本シャッターサービスセンターでは、東京都江戸川区のご自宅のガレージで、途中で止まって閉められなくなった文化シヤッター製の電動シャッターに対応しました。

江戸川区の現場。上部の点検部分を開けた電動ガレージシャッター
作業時の様子。2026年8月施工。

風によるガタつきを抑えるために挟んでいたボール紙を外さずに開けたところ、巻き込んだような状態になって止まった、というご相談でした。2026年8月7日に乱巻きの修正を行い、部材の追加や配線工事、天井の解体・復旧は行っていません。

この事例のように、物を挟んだまま開けたことがきっかけで乱巻きが起きることがあります。ただし、同じように止まっていても、同じ修正で対応できるとは限りません。

店舗・ビルの電動シャッターの事例

店舗やテナントビルなど事業用の建物でも、電動シャッターが動かない・途中で止まるといったご相談に対応しています。

途中で止まるトラブルを防ぐために

電動シャッターのトラブルの多くは、日頃の使い方と、早めの点検で防ぎやすくなります。

電動シャッターの日頃のチェックリスト4項目

開口部の周りに物を置かない

シャッターの下やガイドレールの近くに、荷物や自転車、植木鉢を置かないようにしましょう。障害物の検知で止まるだけでなく、巻き込みの原因にもなります。

何かを挟んだまま開け閉めしない

ガタつきを抑えるために紙や板を挟んでいる場合は、開ける前に必ず外してください。江戸川区の事例のように、乱巻きのきっかけになります。ガタつき自体が気になる場合は、点検で原因を確認しましょう。

音や動きの変化に早めに気づく

動き出しが遅くなった、以前より音が大きい、途中でひっかかるような動きがある、といった変化は、部品の劣化や調整のずれのサインです。完全に止まってしまう前に相談すると、対応の選択肢が広がります。

よくある質問

三和シヤッターや文化シヤッター、YKK AP、三協アルミなど、メーカーによって原因は違いますか?

開閉機で巻取りシャフトを回し、シャッターカーテンを巻き上げたり下ろしたりする基本の仕組みは共通のため、この記事の原因の考え方はメーカーを問わず参考になります。ただし、安全装置の方式や停電後の復旧方法、停止位置の調整方法は機種によって異なります。取扱説明書を確認し、相談するときはメーカー名と型式を伝えるとスムーズです。

ボタンを何度押しても動かなくなりました。

開閉機には、短い時間に何度も開け閉めすると、モーターを守るために一時的に止まる機能を持つものがあります。しばらく時間をおくと復帰することがありますが、過熱が原因と決めつけず、取扱説明書の案内に従ってください。ブレーカーやリモコンの電池もあわせて確認しましょう。

毎回同じ高さで止まる、最後まで閉まらないのはなぜですか?

全開・全閉の位置を決める停止位置の設定が、振動や経年でずれている可能性があります。部品の不具合が関わることもあります。調整の方法は機種ごとに異なり、誤ると巻き過ぎなどの原因になるため、業者に依頼するのが安全です。

止まったシャッターを手で引き下げて閉めてもよいですか?

避けてください。スラットやガイドレールの変形や、巻き込みの悪化につながります。シャッターの下には入らず、閉められない場合は今の状態のまま業者に相談してください。

まとめ

電動シャッターが途中で止まる原因には、障害物の検知、電源や操作機器の問題、停止位置のずれ、過熱保護、乱巻き、開閉機や部品の劣化などがあります。まずは操作を止め、開口部の物、センサー、ブレーカー、リモコンなど、安全に確認できる範囲を見てみてください。

それでも動かない場合や、物を巻き込んだ、大きな音がした、カーテンが傾いているといった場合は、無理に動かさず専門業者に相談することが、安全で確実です。

店舗・工場・倉庫など事業用のシャッターについては「法人向けシャッター工事」、ビルや施設の防火シャッターが途中で止まった・閉まらない場合は「防火シャッターの新設・交換・修理・点検」、古いシャッターの入れ替えや新しく取り付ける場合は「シャッター新設」のページもご覧ください。

【付録】この記事で使った用語

用語 説明
シャッターカーテン スラットをつなげた、シャッターの幕の部分。巻き上げたり下ろしたりして開閉する。
スラット シャッターカーテンを構成する横長の板。
座板 シャッターカーテンの一番下の部材。障害物感知のセンサーが付くことがある。
ガイドレール シャッターの両側にある縦のレール。カーテンの上下の動きを案内する。
シャッターケース シャッターの上部にある箱。巻き取ったカーテンや巻取りシャフト、開閉機が入る。
巻取りシャフト ケースの中の回転軸。カーテンを巻き取る。
開閉機 電動シャッターを動かすモーターなどの装置。
障害物感知装置 閉まる途中で人や物を検知し、止めたり反転させたりする安全装置。
停止位置(リミット) 全開・全閉で自動的に止まる位置の設定。
乱巻き カーテンがきれいに巻き取られず、ケースの中で乱れて巻かれた状態。
過熱保護 短時間に連続して動かしたとき、開閉機を守るために一時的に止める機能。
作成:日本シャッターサービスセンター
運営:ジャパン合同会社。施工事例やご相談前の確認事項を掲載しています。

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